特攻哀歌

皇室の家紋

嗚呼神風特別攻撃隊

神風特別攻撃隊


作詞:野村俊夫(コロムビア専属作詞家)
作曲:古関裕而(コロムビア専属作曲家)



無念の歯がみこらえつつ

待ちに待ちたる決戦ぞ

今こそ敵を屠(ほふ)らんと

奮い起ちたる若桜





この一戦に勝たざれば

祖国の行くていかならん

撃滅せよの命うけし

神風特別攻撃隊





送るも往くも今生(こんじょう)の

別れと知れどほほえみて

爆音高く基地をける

あゝ神鷲の肉弾行





大義の血潮雲そめて

必死必中体当り

敵艦などて逃(のが)すべき

見よや不滅の大戦果





凱歌はたかく轟けど

今はかえらぬ丈夫(ますらお)よ

千尋(ちひろ)の海に沈みつつ

なおも皇国(みくに)の護り神





熱涙伝う顔あげて

勲をしのぶ国の民

永久に忘れじその名こそ

神風特別攻撃隊


神風節

神風特別攻撃隊


作詞:時雨音羽(レコード界草創期の流行歌作詞家)
作曲:佐々木俊



吹けよ吹け吹けメリケン嵐

どうせ浮雲迷い雲

大和島根は揺るがぬ島根

吹くぞ神風敵を呑む敵を呑む

エイ エイ エイ





響け轟け癇癪弾丸奴

どうせ外れ弾丸迷い弾丸

もぐらちょいと出てちょい首傾げ

雨が降るよな星かいな星かいな

エイ エイ エイ





敵の自慢のへなへなトンボ

叩き落して粉微塵

親子三代念願掛けて

剥いて潰すぞ鬼の面鬼の面

エイ エイ エイ





眉も動かぬびくともせぬぞ

何のこれしき朝風

肝の太さを見て肝潰せ

昇る朝日を見て拝め見て拝め

エイ エイ エイ


特攻隊節

原曲:白頭山節の譜



燃料片道 テンツルシャン 涙で積んで

行くは琉球 死出の旅 エーエ 死出のたび





地上離れりや テンツルシャン この世の別れ

想ひだします 母の顏 エーエ 母の顏





雨よ降れ降れ テンツルシャン せめても雨よ

整備する身の この辛さ エーエ この辛さ


男なら 〈特攻隊節〉

作詞:不詳
作曲:草笛圭三



男なら 男なら

未練のこすな 浮世のことは

花は散りぎわ 男は度胸

胸に爆弾 抱いてゆけ

男なら やってみな





男なら 男なら

女ひとりに くよくよするな

広い世間に 眼をひらきゃ

何処もかしこも 花盛り
男なら やってみな





男なら 男なら

翼のばして ブンと飛びたちな

どんと当たって 砕けてとべば

香る九段のさくら花

男なら やってみな





男なら 男なら

敵の戦艦 何隻来よと

敵の空母が 海うめようと

大和魂の 敵じゃない

男なら やってみな


あゝ回天

回天

作詞:勝安芳(勝海)
作曲:四世山木千賀(山田流箏曲家)



小山のうねり砕けて返る

征かば還らぬ特攻隊

十九(つづ)や二十の若人が

港徳山大津島

ああ回天の基地なるか





貴様と俺は同志の桜

涙浮かべて歌いしも

二度と逢えない戦友に

別れを告げて勇み立つ

ああ回天は出でて征く





遺書を残して形見を置いて

今日は征くぞと肩を抱き

白の鉢巻白だすき

呼べど呼べども ああ回天

あ回天は還らない

あ回天は還らない


回天

第二艦隊特攻の歌

作詞:松島慶三
作曲:石崎善哉



戦雲暗き沖縄の

山野は今ぞ火と燃えて

頼むは哀れ特攻の

忠と義に散る戦果のみ





突如と降りる大命は

第二艦隊出撃と

ただ片道の燃料と

征きて帰らぬ死出の陣





戦艦大和先頭に

矢矧八隻の駆逐艦

これぞ日本海軍の

最後を飾る精鋭ぞ





故国の桜後にして

一途に向かう沖縄島

四月七日の海空戦

南の海は血と炎





伊藤長官見送りて

剛勇有賀鬼大佐

激戦苦闘力尽き

莞爾(かんじ)と笑みて職に死す





ああ三千の武士(もののふ)の

御霊(みたま)は永久(とわ)に帰らねど

誠忠義烈後の世の

鑑(かがみ)と高く仰がれん


或る晴れた日に

作詞:星野哲
作曲:狛林正一



或(ある)晴れた日に俺は死ぬ

空の緑に解けてゆく

その時俺は恋人の

名前をそっと呼ぶだろう





もし貴様より此の俺が

先に死んだら頼んだぞ

此の髪の毛のひとつかみ

送ってくれよ故郷へ





ああもう一度お母さん

会ってお別れしたかった

巡検ラッパ聞く度に

明日を捨てて散るを待つ





ただ一筋に靖国の

宮に続いている命

いつでも俺を呼んでくれ

霞ヶ浦で待っている