銃規制を求める声を消すNRA

今年2月にフロリダ州の高校で起きた銃乱射事件は、米国内で人々の銃規制を求める大きなうねりを巻き起こしたが、それでもまだ政治的な運動にまではなっていない。その最大の原因が、資金力の豊富な全米ライフル協会(NRA)が、議会に働きかけて銃規制関連の立法措置をことごとくつぶしてきたからである

Logo of the National Rifle Association 全米ライフル協会
Logo of the National Rifle Association 全米ライフル協会

ある意味、学校に通う子供たちの生命を危険にさらしている張本人と言っても過言ではない。

ところが、そのNRAの実体が外部には全く知らされていない。

日本ではおよそあり得ない極めて不思議な現象である。でも、実際には会員数はかなり減っているようだ。

米国には、銃の所持者は推定で5500万人いると言われている。

フロリダ州の高校で起きた銃乱射事件の後に実施された世論調査では、銃所持者の実に97%が銃購入時の身元調査義務づけを支持すると答えている。

だがNRAは、以前として銃規制反対の立場を崩そうとしていない。肝心のこの組織の会員数は判然としない。

一応、会員数は「500万人前後」ということになったいる。

なぜ「前後」という曖昧な数字になっているのかというと、NRAは定期的な会員数を報告していないからだ。

NRAは第三者が会員数を調べることを毛嫌いしているという。

したがって正確な会員数は誰も把握できていない。もっとも、全米最大の銃規制団体である「エブリタウン・フォア・ガンセーフティー」では「NRAは誇大宣伝をしており、会員数も大幅に誇張されている」という。

実際に、銃撃事件が大々的に報道された直後には、会員数が急増する傾向がある。

しかも会員のうち死者も会員数に入れているという。

これでは、正確な会員数が出ないわけだ。いずれにせよ、世論の動向を無視したNRAのあり方は、今後大きな変革を迫られるだろう。

               
北面武士