イラクのクルド人自治政府の住民投票

 

Geographic distribution of the Kurdish languages 2007
Geographic distribution of the Kurdish languages 2007

住民投票は、国政の重要な案件を解決する一つの手段であるが、こと一国家内の少数民族に対する独立問題については、うまく機能していないようだ。先のスペインにおけるカタルーニャ州自治政府の独立をめぐる住民投票もそうだったし、今回イラクのクルド人自治政府の住民投票もそうだ

Kurdish Warriors
Kurdish Warriors

 クルド人は、イスラム国の戦いにおいて大きな役割を果たしてきた。イラクのイスラム国の拠点モスルを解放したのはクルド人武装組織だった。

こうした功績を背景に、独立を勝ち取ろうとして住民投票を実施したのである。

ところがイラク政府軍は、力によって押さえ込だのだ

同政府軍は先月半ば、係争地であった北部のキルクーク油田地帯を掌握してしまった。同月末にはクルド人民兵組織のペシュメルガを、交渉で撤退させた。

クルド人自治政府は、影響力と自治権を拡大させるどころか、国際社会に背を向けられ、経済危機と社会の亀裂を深刻化させてしまったのである。

つまり、イラク政府の頭越しに独立を目指して国際社会の支持を求めたことで、イラク政府の怒りを招いたのである。

カタルーニャ州の場合でもそうだが、やはりより大きな政府の反発を招くとより強大な力で押さえ込まれる。

少数民族の独立はなかなか理想どうりには行かないのだ。
                      

北面武士