技能実習適正実施・実習生保護法(技能実習法)

政府が外国人技能実習制度の拡大と保護強化を目的として技能実習適正実施・実習生保護法を今月からスタートさせた。労働人口の高齢化が問題となっている日本にあって、外国人の労働力はなくてはならない存在となっている。その意味で、外国人労働者の保護が強化されることは願ってもないことである。でもまだまだひどい労働実態が横行しているのが実情である

技能実習適正実施・実習生保護法(技能実習法)
技能実習適正実施・実習生保護法(技能実習法)

 私がこのような話をするのは、今年春まで私自身が東京のある研修団体の組合長をしていたからである。友人に頼まれて四年ほど前からその団体の組合長をしていた。

もちろん、外国人の研修生を扱う団体であるから法令遵守は当然のことで、私たちの団体ではことあるごとに「コンプライアンスを徹底させるように」と指導してきた。東京や関東周辺の団体としては当然のこととも言える。

もともと外国人の研修制度は、五つの省が共同してジツコという日本での外国人の第一次受け入れ団体を作って指導してきた。

今や25万人の外国人研修生を受け入れるほどに成長したが、2020年の東京オリンピックを控え、建設業界が従来の研修期間を3年から5年に延長するように要望しており、人口高齢化に伴い看護婦を増やす必要性も迫られている。

そこで今回、従来の研修生制度の大幅な改革を行ったわけだ。今月からスタートする法律では、優良な団体には実習期間が最大5年に延長され、対象職種に「介護」が加えられる。

その一方で受け入れ側の企業に対する規制や監視も強化される。

だが実際には労働基準局など規制当局の監視の目が行き届かない地方都市では、ひどい労働実態が見受けられる。

私が知っているケースでも、タコ部屋のようなところに外国人労働者を押し込み外部と連絡が取れないようにしたり、実際には長時間働かせているのに、適法に働かせている工作をしたりさまざまである。

 私はそうしたケースでは外国人労働者の母国の大使館に連絡を取るようにアドバイスしている。

大使館側もこうしたケースに慣れていて、警察や労働省と連絡を取り適正に対処してくれる

せっかくあこがれの日本に働きに来ている外国の人たちを幻滅させてはならないのである。
                      

北面武士