オウム真理教・元医師の林郁夫被告のドキュメンタリー番組

オウム真理教の教祖、麻原彰晃ら7人に対する死刑が執行されて、世の人々もホットしているが、このほど事件解明につながった元医師の林郁夫被告のドキュメンタリー番組がテレビで放映された

オウム真理教・元医師の林郁夫被告

オウム真理教・元医師の林郁夫被告

この種のまじめな番組は貴重であるが、それ以上にどのようにしてマインドコントロールされていた人間が、本来の医者の心理を取り戻すに至ったのかは、非常に興味深かった。

この番組はフジテレビ系列で放映されたもの。

林被告の取り調べは、主任取調官稲富功氏が行ったものだった。

警察は当初、林被告のことはあまり重視してなかった。だから取り調べも、専門外であった機動隊員の稲富氏が任命されたわけである。

でも、逆にそれが良かった。

このようなオウム真理教の幹部たちは完全にマインドコントロールされており、大半は完全黙秘に徹していた。

しかし、稲富氏は林被告を尊重し、取り調べの最中には必ず「先生」と名称を付けて呼んでいた。

上司からは呼び捨てにするように注意を受けていたが、最後まで「先生」で通した。

それがかたくなだった林被告の心をオウム真理教の信者から普通の人間に戻すきっかけを作ったようだ。

普通の人間に戻れば、本来の医者としての使命感も戻ってくる。

これは、犯罪の容疑者といえども最低限の敬意を払い続けた一人の取調官の勝利でもあった。

           
北面武士