現行憲法を考える

ホーム > 現行憲法を考える > 憲法9条問題

憲法9条問題

 世界の国々の共通認識としての普通の国とは何であろう?

 水と平和が無償で手に入ると思っているのは世界の中で日本人だけである。

 

 厳しい環境の中で飲料に堪えられる水を確保する事は至難な事なのであり、同じ様に国を守るという事は、大陸にある国家群とってリアリズムであり、周囲を異民族に囲まれ独自のアイデンティティーを保ちながら存続していく事は、厳しい現実なのである。

 

 憲法9条を改正してアメリカに代わりアジア太平洋地域の安全保障を担い、自国及び同盟国に危害が及んだ場合には戦闘も辞さない覚悟をもつ普通の国になるべきである。

 

“憲法9条”

第2章 戦争の放棄

9条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。

2.前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

 

CHAPTER II. RENUNCIATION OF WAR

Article 9.Aspiring sincerely to an international peace based on justice and order, the Japanese people forever renounce war as a sovereign right of the nation and the threat or use of force as means of settling international disputes.

In order to accomplish the aim of the preceding paragraph, land, sea, and air forces, as well as other war potential, will never be maintained. The right of belligerency of the state will not be recognized.

 

 笑止な事に、憲法9条の戦争放棄を平和憲法と有難がり憲法死守を唱え、70年続いた平和は憲法のおかげと本心から思っている輩がいる。

 平和憲法を掲げていれば どの国も攻めてこないという妄想を信じている。

 安全と水が無償で手に入ると思っている国民は世界で日本人だけである事をまず知ろう。

 大戦後のウィーン会議にて承認され永世中立国となったスイスにも徴兵制があり、現役軍人以外は30年間予備役義務がある為、国民の約10%が軍人なのである(予備役兵は動員令の後48時間、軍に常時動員可能な体制)。

 スイスの人口が約800万人で軍人が80万人、日本の人口が1億2700万人で自衛官は約22万人である。

 スイスの例で分るであろうが、平和を維持するには強い覚悟と努力が必要なのである。

 

 自衛隊は創設以来60年以上に亘って努力を精進し、国内外で活動を積み重ねた結果、国民の信頼は揺るぎないものになっており、自衛隊は今や国民の9割の信頼をえているのである。

 しかしながら、7割の憲法学者が自衛隊の存在は憲法違反の疑いがあるとしている。

 政府はこれまで、陸海空の軍は持てないが、自衛隊は軍ではなく隊である、とか自衛隊は戦力ではなく実力だと苦しい解釈を重ねてきたが、もうそろそろ終わりするべきである。

 被災地で、扮装地で、命をかけて奮闘勤務している自衛隊隊員諸君に申し訳がたたない。

 

東條英機元首相はその遺書に、第九条に対する的確な評価を下している。

「日本は米軍の指導に基づき武力を全面的に抛棄した。 これは賢明であったと思う。 しかし世界国家が全面的に武装を排除するならばよい。 然しからざれば、盗人が跋扈する形となる(泥棒がまだ居るのに警察をやめるようなものである)。」

「私は戦争を根絶するためには慾心を人間から取り去らねばと思う。 現に世界各国、何いずれも自国の存在や自衛権の確保を主として居る(これはお互い慾心を抛棄しておらぬ証拠である)。 国家から慾心を除くということは不可能のことである。 されば世界より今後も戦争を無くするということは不可能である。」
と書き残したのだ。

 

有識者の見識

■ 憲法でいくら平和を唱えてもそれで平和が確立する訳はない。
ならば憲法に、台風は日本に来てはならないと記すだけで台風が防げようか。
田中美知太郎京都大学名誉教授

 

■ 平和は欲しいが平和を守るための力はいらない。
これは、健康は欲しいが体を鍛えるのはいやだ、と言っているようなものだ。
林建良・評論家 (戦後世代の台湾人からみた靖国問題 正論創刊30年記念臨時増刊号)

 

■ 相手国が侵略してくれば戦争状態になる。外国は日本国憲法に縛られない。
村田晃嗣同志社大学法第32代学長 (正論 2006/1月号)

 

■ 戦前の日本がアジアを「侵略」したというが、それを排除したのが結局は連合国の軍事力だという現実をどう説明するのか。
武力がなければ中立維持は困難となる。日本が他国の戦争に関わらない方針をとると、他国間の戦争では局外中立となる。中立国には国際法で一定の義務がある。
① 避止義務…交戦国に軍需品を供与してはならない。
② 黙認義務…戦時禁制品が没収されたりしても、その不利益を甘受しなければならない。
③ 防止義務…交戦国の一方に日本の領土を利用させると他の交戦国に重大な不利益となるので、それをさせない義務。
この義務をまともな軍隊を持たずしてどうして果たすのか。
加藤秀治郎前東洋大学法学部教授 (諸君!2006/6月号)

 

■ 非武装中立論だけが平和に向かっているという、おこがましい話になる。
改憲論も護憲論も非武装中立論も、いかに平和を維持していくかという前提で話をしているのである。
前原誠司衆議院議員 (週刊金曜日2006/9/32)

 

■ 日本がいくら戦争を放棄しても、戦争は日本を放棄してはいない。
宮家邦彦立元外務省大臣官房兼内閣官房内閣参事官 (諸君!2006/12月号)

 

■ 日本国憲法は、正しくは「平和主義」ではなく「無抵抗主義」と云うべきだろう。
中村粲元獨協大学名誉教授 (正論2007/7月号)

 

■「平和主義」を、無条件で受け入れることは無謀なことであろう。
佐伯啓思京都大学名誉教授 (正論2008/3月号)

 

■ 「日本は平和を愛好しているんだ。そのことがきちんと伝われば、われわれは攻撃されないはず」などと、誠に論証不可能なことを言っている。
上島嘉郎正論編集長 (「朝日新聞的世界観の溶解」チャンネル桜2015/2/7)

 

■ 日本という国は、自分さえ悪いことをしなければ他の国から悪いことはされないというフィクションを前提にして、戦後半世紀以上を過ごしてきた国である。
荒木和博拓殖大学教授 (私は金正日との闘いを止めない 文藝春秋)

 

■ 日本国憲法を尊重している外国人が、ただの一国も存在しないという冷厳な現実に目覚めなければいけない。
江藤淳元慶應義塾大学教授 (日本よ、何処へ行くのか)

 

■ たしかに戦争状態は「深刻な人権侵害を引き起こす」。
だからこそ、各国は軍隊を常備し、侵略の排除に努める。
外国軍に侵略されれば、日本国憲法の人権保障は名実ともに瓦解する。 
潮匡人元防衛庁広報誌「日本の風」編集長 (憲法九条は諸悪の根源 PHP研究所)

 

■ 要は国民の安全のために何をすべきかであって、憲法残って国亡ぶでは喜劇にもならない。
稲垣武・ノンフィクション作家 (悪魔祓いの現在史 文藝春秋)

 

■ 世界の原則が未だに闘争であることを、日本人は承認しない。
曽野綾子・作家 (人はなぜ戦いに行くのか 小学館)

 

■ 相手がどうでるか考えないで、一方的宣言だけでことがかたづくとするこのような発想は、欧米諸国にはとうていみられないのではあるまいか。
鯖田豊之京都府立医科大学名誉教授・西洋比較史 (日本人の戦争観はなぜ「特異」なのか 主婦の友社)

 

■ 誰もがまさか現在の日本が自衛隊をなくしてやっていけるとは思っていない。
しかし自衛隊は明らかな軍隊なのだから、違憲の存在である。
護憲派も自衛隊をなくせとは言わなくなっているのに、その一方で第9条を守れというのは、違憲状態を維持しろと言っているに等しい。
小谷野敦・評論家 (すばらしき愚民社会 新潮社)

 

■ 自分の家族を守るために命を賭すのは御免だ、という私心しか持たぬものが、
そのくせして自分らは人命を大事と思うヒューマニストだと思い込んでいるのだから、始末に負えない。
西部邁元東京大学教授 (国民の道徳 産経新聞ニュースサービス)

 

■ 戦後は、軍事に触れるだけでも具合が悪いという細菌恐怖症のような気分がすっとつづいてきます。
現実をきちっと認識しない平和論は、かえっておそろしいですね。
司馬遼太郎・作家 (この国のかたち 文春文庫)

 

■ 9条の内容は要するに「一切武装するな」ということだろう。
その9条を「武装は自由を守るための当然の権利」と考えるアメリカ人たちが憲法に入れたのである。
この意味するところは明白だ。即ち「悪意」である。
井沢元彦・作家 (虚報の構造オオカミ少年の系譜 朝日ジャーナリズムに異議あり 小学館文庫)

 

 

現行憲法を考える 憲法は最高法規である 憲法96条の論点 憲法9条問題 自衛権について